『英国人デザイナーが教えるアルファベットのひみつ』
エムディエヌコーポレーション
アルファベットのAからZまでを歴史、イメージ、映画、発音、形の観点から解説した本。
著者のアンドリュー・ポセケリさんは英国出身で、現在は日本に在住して13年になる。本書誕生のきっかけは渋谷のケンタッキーフライドチキンで「Chicken Sand -wich」というポスターをみて、言葉はどこまで切り分けができるのか。文字単体でも意味やイメージがあるのではないだろうかと考えたという。
各アルファベットのエピソードをそれぞれ簡潔に4~6ページでまとめている。
Aであればギリシャ文字のアルファに由来し、一番目を意味するという話から始まり、起源は雄牛という歴史の話からアポロ計画、妖怪巨大女まで話が展開される。
Cは2面性をもつという。丸みのある左半分と鋭くとがった先端をもつ右半分という形の部分、発音もcelebrateのcは[s]と発音し、conmanのように[k]と発音の部分ももつ。
ロゴタイプのデザインやグラフィックデザインでもアルファベットのイニシャルを使うパターンは多い。歴史やイメージを知っておくだけでもコンセプトメイキングに応用できる。
アルファベット単体での文字の本はいままでになかった。
ユニークな切り口の文字の本。