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『独習Git』

記事公開日:2016年08月13日

ブックガイド

原書は Rick Umali 『Learn Git in a Month of Lunches』(Manning Pubns Co)で、20章構成で各章が1時間で読める分量になっている。本文は40分、課題が20分。ランチの休み時間に読んで、週5日で1ヶ月で読了できるシリーズ。

GITは分散型のバージョン管理ツールで、サーバーがなくても手軽にコードのバージョン管理ができる。サーバーを使えばチームでコード管理ができる。GITはWeb制作では事実上の標準バージョン管理ツールになっている。バージョン管理は強力だ。過去のバージョンの特定の行を誰がいれたのか、なぜ追加されたかまでを追跡ができる。

本書の最大の特徴はじっくりと手順がすすむ構成だ。例えば11章がgit clone、12章がgit remote、13章がgit push、14章がgit pullという構成。通常のマニュアルだと数ページくらいで終わってしまう解説を、1章まるまるつかって解説する。また図解が豊富でここまで図解するかと思わせるくらい丁寧なスタイル。筆者のようなノンエンジニアでもわかりやすい。

手順ではGITをインストールすると標準で使えるGUIツールも使う。コマンド入力のCUIとマウス操作のGUIの手順が混ざる。CUIに偏らない著者のバランス感覚がすばらしい。通常、コマンド入力が好きな人は、GUIツールを軽視しがちだからだ。

GUIツールの恩恵をもっともうけるのは、15章の過去のコミットやファイルの履歴の調査である。便利なGUIツールの使い方を、コマンド操作に加え紹介してくれる。正直に書くと15章を読むまではGUIツールは苦手という印象だった。

余裕があれば各章の最後にある課題をやっておきたい。より理解が深まる。課題の答えは翔泳社のサイトからダウンロードが可能だ。時間が許せば著者のサイトから課題の答えのPDFファイルがダウンロードができる。こちらは英語だが目を通すことをおすすめしたい。

フォルダ作成、移動、コピー、削除などは基本的なUNIXコマンドを使用する。viエディタやシェルスクリプトの実行もある。これらを知らなくても、解説はされているが、UNIXコマンドの入門書を読んでおいたほうがスムーズかもしれない。

難解なGITをじっくりわかりやすく解説したチュートリアル本。GITを独学したい人、他の本で挫折した人におすすめしたい。

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